新車を購入することは、人生のうちでそう何度も味わうことのできないワクワクする楽しいイベント。
しかし、いざ購入するとなると予算の決定から販売店の選別、車種の絞り込みなど、考えることは盛りだくさん。
さらに、必要書類を複数用意しなくてはならないとなれば、下記のような不安や悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
- 書類って何種類必要なの?
- どこでもらってくればいいの?
- 普通車と軽自動車ではそろえる書類の種類は違うの?
そこで、この記事では、普通車と軽自動車それぞれに分けて、新車購入時に必要な書類を詳しく解説。
書類の種類、発行先、手数料も一覧表にまとめてご紹介し、買い替えの際にも安心な、下取り時の必要書類についてもご紹介します。
あるので、この記事を最後まで読んでいただければ、安心して新車を購入することができますので、ぜひ最後までご覧ください。
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新車購入の必要書類を知れば得をする!?
新車をお得に購入したいという場合、真っ先に思いつくのが値引きをしてもらうことや、下取り車の査定額を少しでも高くしてもらうことだと思います。
しかし、新車購入時の必要書類を知ることで、納車までをスムーズに進め、手間と時間の節約に繋がり、結果的に新車をお得にすることが可能です。
また、通常新車を購入する場合、さまざまな事務手続きや必要書類の発行を販売店にお願いすることになりますが、ココにも新車購入の費用を節約するポイントが隠れています。
そこで、まずは下記一覧表で手続きに必要な書類の種類とその発行先、手数料を普通車と軽自動車ごとにまとめましたのでご覧ください。
普通車の新車購入必要書類
必要書類 | 発行先 | 費用 |
---|---|---|
実印 | 市区町村の役所 | 400円程度(印鑑登録料として) ※各市町村によって前後する |
印鑑登録証明書 | 市区町村の役所 コンビニエンスストア | 400円程度 ※各市町村によって前後する |
委任状 | 業者 | なし |
車庫証明 | 警察署 | 2万円前後(販売店代行) ※自分で揃えれば3,000円程度 |
新車購入時には、いくつも書類が必要という印象があるかもしれませんが、実は主なものは上記の4つしかありません。
それでは、それぞれについて詳しく解説していきましょう。
実印
- 発行先:市区町村の役所(すでに印鑑登録済みの場合は不要)
- 費用:400円程度(印鑑登録料として)※各市町村によって前後する
実印とは、市区町村へ登録した印鑑のことで、シャチハタやスタンプ式の印鑑以外であれば、いわゆる三文判などでも登録することができます。
普通車の購入時だけでなく、不動産の購入といった法的手続きが必要な場合に登場することが多く、あなた自身にとっても大切な物の1つです。
実印を持っていない場合
先ほどお話したように、実印は特別な印鑑でなく、いわゆる三文判や認印などでも、実印として登録することが可能です。
役所の市民課などで、登録したい印鑑と本人確認書類を提出し、400円程度の手数料を支払えば、即日登録することができます。
しかし、いざ新車を購入するときになって慌てないよう、実印を持っていない方は、事前に登録してきましょう。
なお、すでに実印を持っているという方でも、ほかの市区町村外へ引っ越した場合は、新たな居住先で登録し直すが必要となりますので注意してください。(同じ市区町村内で引っ越した場合は問題ありません。)
印鑑登録証明書
- 発行先:市区町村の役所
- 費用:400円程度 ※各市町村によって前後する
印鑑登録証明書とは、上記でご紹介した実印が「あなた本人のものである」ということを証明するための書類です。
お住いの市区町村役場や出張所に行けば、即日発行してもらうことができます。
用意するものは、印鑑登録時に発行した「印鑑登録証(印鑑登録カード)」と、本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)で、400円程度の手数料が必要です。
印鑑登録証明書の注意ポイント
印鑑登録証明書はコンビニエンスストアでも発行可能ですが、マイナンバーカードまたは住基カード、そして、それらカード登録時のパスワードが必要になります。
ただし、「マイナンバー通知カード」では発行できませんのでご注意ください。
また、「印鑑登録」の解説でも触れましたが、ほかの市区町村外から引っ越してきた場合、前の居住地で発行した印鑑登録証明書は無効となります。
新たに実印を登録し直した上で、印鑑登録証明書を発行してもらいましょう。
ちなみに、新車購入時や車の売却時には、発行から3ヶ月以内の印鑑証明書が必要です。
そのため、購入を決めた時点で必要枚数を確認し、発行手続きを行っても遅くはありません。
委任状
- 発行先:販売店で用意
- 費用:なし
委任状とは、車の登録申請を販売店にお任せしたことを証明するための書類で、新車購入に限らず、法的な手続きを第三者にお願いする場合に必要です。
委任状の書類自体は販売店で用意してもらえるのが一般的ですので、自分で用意する必要はありません。
委任状に必要事項を記入し、印鑑証明書を発行した実印を押せば完了です。
車庫証明
- 発行先:警察署
- 費用:2万円前後(販売店代行)※自分で揃えれば3,000円程度
車庫証明とは、正式名称を「自動車保管場所証明書」といい、以下の書類を警察署に提出してから3日〜7日で交付してもらえます。
- 自動車保管場所証明申請書
- 保管場所標章交付申請書
- 保管場所の所在図と配置図
- 保管場所使用権原疎明書面(自認書)
※保管場所が貸駐車場の場合は、「保管場所使用承諾証明書」が必要
通常は、販売店から代行を提案され、代行費用を支払えば、自ら警察署へ出向いたりする必要はありません。
ただし、販売店に代行してもらう場合、販売店の担当者が、あなたの居住地域を管轄する警察署まで行く必要があるため代行費用が掛かります。
金額は販売店によりマチマチですが、安い場合で1万円前後、販売店から警察署までの距離が遠い場合などでは、3万円程度と高額になることも少なくありません。
車庫証明を自分で行い、少しでも新車購入に掛かる費用を節約したいという方は、下記項目をよくご確認ください。
車庫証明を自分で取得して費用を節約できる
先ほども触れたように、基本的に車庫証明の取得は販売店で代行してもらうのが一般的です。
しかし、もともと代行費用を高額に設定している販売店や、販売店から警察署の距離が離れている場合など、自分で申請した方がお得になるケースも少なくありません。
自分で車庫証明を取得する場合、申請書類を警察署か販売店からもらいましょう。
または、警視庁のウェブサイトからダウンロードすることもできます。
地域によって金額は若干異なりますが、申請手数料は2,500円程度、交付手数料は500円程度となり、合計約3,000円で取得することが可能です。
販売店に代行してもらうよりも、はるかに安く車高証明を取得することができます。
ただし、販売店側としては、代行することを前提としているため、商談時などに前もって相談しておきましょう。
また、警察署の窓口は平日8:30頃から17:00頃までしか受け付けていません。
申請時と交付時の2度に渡って出向かなければならないため、土日しかお休みがない場合は、平日に休みを取らなければならないことになります。
目先の費用だけを見て節約できるかどうかでなく、トータルで考えた場合にどちらが得になるか、よく考えて決めることが大切です。
軽自動車の新車購入必要書類
必要書類 | 発行先 | 費用 |
---|---|---|
住民票 | 市区町村の役所 | 400円程度 ※各市町村によって前後する |
認印 | なし | なし |
申請依頼書 | 販売店 | なし |
車庫証明 | 警察署 | 2万円前後(販売店代行) ※自分で揃えれば3,000円程度 |
普通車の新車を購入する場合と、そろえなければならない必要書類の数は大差ありません。
しかし、普通車は“登録車”、軽自動車は“届出車”のため、若干そろえる書類の種類が異なりますので注意が必要です。
住民票
- 発行先:市区町村の役所
- 費用:400円前後 ※各市区町村によって前後する
普通車を購入する場合は、「印鑑登録証明書」が必要でしたが、軽自動車の場合は現住所を証明するための住民票が必要になります。
現住所さえ証明できれば良いので、本籍や続柄、マイナンバーなどの情報は必要ありません。
市区町村の役所に行けば、400円程度で即日発行してもらえますが、新車購入時には発行日から3ヶ月以内のものが必要です。
認印
- 発行先:なし
- 費用:なし(書類)
認印は特に決まった形式があるわけはなく、極端な例では、100円ショップで購入できる印鑑でも構いません。
しかし、シャチハタなどのインクを使用するスタンプタイプのものは、一般的に印鑑として認められないケースが多いため注意しましょう。
申請依頼書
- 発行先:販売店
- 費用:なし
申請依頼書とは、販売店があなたに代わって車の登録手続きをするために必要な書類です。
書類自体は販売店で用意してもらえるのが一般的で、住所・氏名などを記入し、認印を押印しましょう。
車庫証明
- 発行先:警察署
- 費用:2万円前後(販売店代行) ※自分で揃えれば500円程度
軽自動車の場合も、販売店で申請代行はしてもらえますが、やはり代行手数料が2万円前後もかかるため、自分で申請すれば代行費用を抑えることができます。
普通車の「自動車保管場所証明書」は、申請してから交付まで3日〜7日かかり、申請時と交付時の2回出向かなければなりません。
しかし、軽自動車の場合は、「保管場所届出」と言って保管場所は自己申告制であり、警察署に行って届出を行えば、その場で手続きは完了します。
自分で届出る際の費用は、車両に貼るステッカー(標章)の交付手数料500円程度(地域によって異なる)ですので、販売店の代行費用をかなり節約することが可能です。
また、ナンバー登録時に車庫証明(自動車保管場所証明書)が必要な普通車と違い、軽自動車は、ナンバー発行後に届出をすることができ、車庫証明がなくても軽自動車を購入することができます。
ただし、届出た住所が虚偽だった場合や届出を怠っていた場合には、10万円以下の罰金となりますので、購入後の届出は速やかに行いましょう。
軽自動車の車庫証明が必要な地域とは
ご存じの方も多いと思いますが、軽自動車は地域によっては、車庫証明が必要な場合と不要な場合があります。
軽自動車の車庫証明が必要な地域の要件は、
- 県庁所在地の市
- 人口10万人以上の市
- 東京や大阪の中心から30㎞圏内
となっていますが、あなたが住んでいる地域が車庫証明の必要な地域かどうかは、管轄する警察署に確認すると安心です。
乗り換えで必要な書類も忘れずにチェック!
ここまで新車購入に必要な書類について解説してきましたが、新車購入をする方の中には、今乗っている車の下取りを考えている方も多いのではないでしょうか。
新車購入と同じように、下取りや売却時にはいくつか必要書類があり、中にはどちらにも必要な書類があります。
新車購入時と、下取り、売却時それぞれに必要な書類を知り、スムーズかつ効率的に乗換えを進めるようにしましょう。
下取り時の必要書類
下取り時に必要な書類を、普通車と軽自動車で分け、下記表にまとめましたのでご覧ください。
必要書類 | 普通車 | 軽自動車 |
---|---|---|
実印 | 〇 | ー |
認印 | ー | 〇 |
自動車検査証(車検証) | 〇 | 〇 |
自動車税納税証明 | 〇 | 〇 |
自賠責保険証 | 〇 | 〇 |
リサイクル券 | 〇 | 〇 |
印鑑証明書 | 〇 | ー |
譲渡証明書 | 〇 | ー |
委任状 | 〇 | ー |
ご覧いただくと分かる通り、実印(軽自動車は認印)、印鑑証明(普通車のみ)、委任状(普通車のみ)が被っています。
その中でも、ポイントとなるのが普通車の購入や下取りに必要な印鑑証明です。
上記でお話したように、印鑑証明は普通車に必要な委任状に添えて提出しますが、この委任状は、購入と下取りそれぞれに1枚ずつ必要になります。
したがって、委任状の枚数分印鑑証明が必要となるため、新車購入と下取りを同人行う予定の方は、あらかじめ2通用意しておくと良いでしょう。
下取りや売却時の必要書類について、さらにくわしく知りたい方は、「車の下取りの流れと必要書類・発行方法を解説」のページも合わせてご覧ください。
住民票が必要になるケース
上記の表には記載していませんが、印鑑証明の住所と車検証の住所が違う場合は下取り時に住民票が必要となります。
印鑑証明は現在お住いの住所と紐づいており、引っ越したにも関わらず車検証の住所を変更していない場合、その車検証の車が、あなたの車であるという証明ができません。
住民票には、1つ前の住所が記載され、いつ現在の住所に変更になったのかも記載されているため、印鑑証明に添えて提出します。
注意!車検証に記載された住所から2回引っ越しをしている場合
車検証に記載された住所から2回以上引っ越しをしている場合、現在お住いの住民票だけではなく、1つ前に住んでいた市区町村の住民票(除票)が必要です。
1つ前に住んでいた市区町村の住民票(除票)の取得が難しい場合は、戸籍の附票でも代用できますが、戸籍の附票は本籍地の市区町村役場で発行しなければなりません。
また、これらの住民票(除票)や戸籍の附票が必要になる理由は、現在の住所と車検証に記載されている住所をつなげるためです。
そのため、引っ越し回数が多ければ多いほど用意しなければならない住民票(除票)は多くなってしまいます。
その場合、戸籍の附票なら、すべての転居先が記録されているため、3回以上引っ越しをされた方は、最初から戸籍の附票を用意すると良いかもしれません。
もちろん、本籍地が遠いといったことも考えられますので、複数回引っ越しをされた方は、時間的な余裕をもって準備しておくと安心です。
結婚して苗字が変わった場合
結婚などで名字が変更になった場合にも、車検証に記載された人物と、車を下取りに出そうとしている人物が同一であることを紐づける必要があります。
その際、同じ市区町村の中で変更する場合と、異なる市区町村に異動する場合とでは用意する書類が異なるため注意が必要です。
- 同じ市区町村内の場合・・・住民票
- 異なる市区町村の場合・・・戸籍謄本(または戸籍抄本)
住民票は書く市区町村役場行けば、即日簡単に発行することができ、旧姓や旧住所を記載してもらうこともできるため、比較的簡単に用意できます。
一方、市区町村が異なる場合は、本籍地を置く市区町村役場で戸籍謄本(または戸籍抄本)を発行する必要があるため、遠方の場合などはあらかじめ用意しておくと安心です。
下取りの流れと必要書類については「車の下取りの流れと必要書類・発行方法を解説」で詳しく説明しています。
まとめ
人生のうちで、新車を購入することなど、そう何度もあるものではなく、購入には法的は手続きが必要になるため、どんな書類が必要なのか不安に思っている方も少なくないと思います。
しかし、軽自動車、普通車問わず、実印や印鑑を含めても、新車購入時の必要書類は、下記の表にまとめた4つしかありません。
普通車 | 軽自動車 |
---|---|
実印 | 住民票 |
印鑑登録証明書 | 認印 |
委任状 | 申請依頼書 |
車庫証明 | 車庫証明 |
上記の必要書類を理解して、少しでも不安を払拭し、新車を手に入れるワクワク感を存分に味わえるようにしましょう。
また、車庫証明に関しては、販売店と相談し、あなた自身が申請を行うことで、購入費用の節約にもつながります。
少しでもお得に新車を購入したいという方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。