水平対向エンジンとは?
ロータリーエンジン同様、これまた日本生まれではありません。
1896年、ドイツ生まれ。ベンツの創業者であるカール・ベンツが発明しました。
一本のクランクシャフトに対してシリンダーを置き、ピストン同士が向かい合った状態で動作するエンジンになります。
水平対向エンジンを横文字にするとちょっと大変、horizontally opposed cylinder engine、と書きます。長い!
ボクサー同士がパンチを打ち合う様子に似ている事から、ボクサーエンジンと言われています。
メリットとデメリット
ネーミングこそカッコいいですが、そんなボクサーエンジンにも一長一短。
どういった点かと言うと・・・
メリット
- 同じ気筒数でも、V型エンジン等に比べて全高を抑える事が出来る。重心が高くならない。
- 等間隔燃焼と低振動を両立できる。燃料の燃焼効率にバラつきが無く、騒音も少なめ。
- バランスウェイトが不要なので、低振動で軽くて短いクランクシャフトに出来る。
- 同規模の直列エンジンに比べて、冷却風を受ける面積が大きい。冷却効率が良い。
デメリット
- エンジン自体の幅が大きいので、車体に搭載する際に制約を受けてしまう。エンジン側を制約する場合もある。
- シリンダーヘッドへのアクセスに関係する部品の取り回しが少し面倒。排気の配管は太いので影響が大きい。
- 比較的全長は短いが、V型エンジンに比べると長い。
- シリンダーの潤滑油の偏摩耗になど潤滑部分でのトラブルが発生しやすい。設計にはとても気を遣う。
ロータリーエンジンに比べると、面倒な部分はそこまで多くないように見えますね。
要約すると、
「作るのとかメンテナンスとか大変だけど、同じ排気量でも低重心だし、燃料燃える効率もいいよ~」
て事になります。
スバルのインプレッサがラリーの大会で優秀な成績を納められる理由は、ここにあるのかもしれませんね♪